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欧州経済が深刻な景気後退局面に

by 黒岩留衣
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今月初旬、欧州委員会は2020年は新型コロナウイルス の感染拡大に伴って、歴史的な景気後退局面に入ると予想、EU27カ国の実質GDP成長率をマイナス7.4%と予想、ユーロ圏はマイナス7.7%と予想しました。

 

欧州委員会は、今回の予測は感染状況や外出制限措置に関する仮説に基づいて作成され、通常よりも不確実性が高いと指摘。

感染拡大の長期化や、グローバル・バリュー・チェーンや国際協力に対する態度の変化に加えて、英国との通商交渉の行方など、特に下振れのリスクが大きいと発表しました。

 

 

フランス国立統計経済研究所(INSEE)が29日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)確報値は前期比5.3%減で、速報値の5.8%減から上方改定された。

ただ、新型コロナウイルスに伴うロックダウン(都市封鎖)を受けて深刻なリセッション(景気後退)局面にあることに変わりはなく、四半期の減少率としては、フランスが市民暴動や大規模な学生デモ、ゼネストに見舞われていた1968年以来の大きさとなる。

2019年第4・四半期はマイナス0.1%成長だった。

 

欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁

他方、イタリア国家統計局(ISTAT)が発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前四半期比5.3%減と、現行方式の統計が始まった1995年以来で最大のマイナス幅となった。

先月公表された速報値の4.7%減から下方改定された。

イタリア経済は新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)で落ち込んでいる。

 

欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は、コロナウイルスが原因で、ユーロ圏経済は2020年に8%から12%縮小すると予測している。

ラガルド総裁は、5%のマイナス成長と推定された同銀行の「穏やかな」シナリオは「すでに時代遅れ」であると述べた。

 

ラガルド総裁は、新たなユーロ危機は起こらないだろうと述べ、債務水準の上昇についてあまり心配していないと付け加えた。

彼女は流動性の重要性を強調し、借金が何に使われるかが重要になると述べた。

 

https://edition.cnn.com/us/live-news/george-floyd-protest-updates-05-29-20/index.html

 

今年の景気後退局面は2008年の世界金融危機を大幅に上回ると思われます。

既に、米国レンタカー大手のHurtsが経営破綻するなど、主に観光分野での悪影響は顕在化してきています。

 

 

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