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ブラジル保健省高官「ブラジルの死者数は捏造されている」

by 黒岩留衣
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世の中には「開いた口が塞がらない」という言葉がありますが、現実にはそうそう、そうした状況に遭遇することはありません。

ですが、逆に言えばごく稀に、本当に「開いた口が塞がらない」としか言いようのない現実に遭遇する事もあるようです。

 

ブラジルはこの24時間で904人のコロナウイルスによる新たな死者と27,075人の新しいウイルス症例を記録した。

新たに報告されたウイルスの症例は、パンデミック中にブラジルが報告した死者の総数を35,930人に、感染者の総数を672,846人に押し上げた。

しかし、ジャイール・ボルソナロ政権は、報告されたCovid-19の死亡者総数でイタリアを上回った6月4日木曜日以降、公式の全国合計を報告していない。

代わりに保健省は、過去24時間に新たに記録された症例数と死亡数のみを報告している。

 

金曜日、ブラジルの主要な日刊紙オ・グロボは、厚生省の新しい暫定大臣であるカルロス・ウィザードへのインタビューを掲載した。

カルロス・ウィザードによれば、ブラジルの厚生省は、同国のCovid-19の死者数は「空想的または操作された」数字であるとし、再評価する必要があると語った。

 

ボルソナロ政権は、大統領と意見が対立した医師出身の二人の厚生大臣をたて続けに解任または辞任に追い込んでいる。

3人目の厚生大臣は空席であるが、暫定的に陸軍出身の元将校であるカルロス・ウィザードがその責についている。

彼は医学的な知識がないことを自ら認めている。

また、国の保険システムを預かる保健省の高官達も、こぞって元軍将校や実業家らが取って変わっている。

 

オ・グロボによると、ウィザードは「多くの人々がCovid-19以外の他の原因で死亡しており、地方自治体は、自分達の予算を増やすことにのみ関心があっただけで、すべての人々の死をCovid-19と分類していた。私たちはこうした捏造を正し、彼らの死を正しく再評価する」と語ったという。


各州の保健担当責任者によって構成される国民保健評議会(CONASS)は土曜日、ウィザードを非難する声明を発表した。

「彼は、この問題についての深い無知を晒したのみに止まらず、この恐ろしいパンデミックの無力な犠牲者の魂、およびその家族のすべての記憶を侮辱した」と述べた。

 

参照:oantagonista.com

 

アメリカのトランプ大統領も然りながら、一部の右派の指導者達は「公衆衛生の危機と経済再建の必要性」は深刻な対立関係にあるという神話を信じているように思います。

しかし、私は必ずしもこの二つの価値観はトレード・オフの関係にあるのではなく、十分に調和しうるのだと思います。

パンデミックに早期に対応し、感染拡大を阻止してこそ、国際社会における自国の存在感を高め、経済の速やかな再建にも取り組むことが可能になるというロジックもあり得ると思うのです。

 

例えば、台湾であったり、ニュージーランドであったりが好例です。

 

 

 

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