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二つの顔を持つ日本

by 黒岩留衣
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日本でのコロナウイルスパンデミックの真っ最中、一人の医師はもはやそれを受け入れることができませんでした。

それは患者のことではありません。

日本の官僚機構のことです。

 

彼は、新たな感染のたびに、医師や医療専門家が長い報告書を手作業で編集し、それを公衆衛生局にファックスで送ることに関して不満を述べました。

「もういい加減にやめましょう」

彼は広く共有されたツイートにそう書かきこみました。

 

紙やファックスに絶望的なほどにしがみ付いているように見える日本政府も、システムが機能していないことにようやく気づき始めました。

医師たちは事務処理に圧倒され、保健所はファックスに溺れていました。

これは1980年代のデータ交換方式であり、先進国日本の奇妙な別の横顔として好奇心が高まっています。

 

covid-19の症例が発見されてから一般に報告されるまでに最大3日かかったと当局は認めています。

このシステムは「全国的な感染の広がりをリアルタイムで把握することを困難にし、保健所のスタッフを疲弊させた」と、独立専門家委員会は日本のコロナウイルス反応に関する新しい報告書で結論付けました。

「新型コロナウイルスの危機は、日本の『非デジタル主義の敗北』でもありました」

 

日本は、何十年も前に先進的なハイテクの未来を急いで受け入れましたが、それは1990年代にバブル経済が崩壊したときに突然停止し、まるで技術に取り残された島のように感じることがよくあります。

 

新幹線と人型ロボットで世界に知られた技術先進国としての日本があります。

そして印刷された書類をファックスでやり取りする日本があり、経済は依然として主に現金に依存しています。

この国の官僚主義は、少なくとも過去に片足でたっており、いつものように物事をやりたいという深く根付いた願望を持っています。

そのため今年、政府がコロナウイルス症例のデジタル報告システムをコンピューターに切り替えようとしたとき、その努力はあっさりと失敗に終わりました。

多くの病院や保健所は、ファックスを放棄してレポートをオンラインに移行することができないか、あるいは望んでいません。

 

日本の新首相、菅義偉はこれらすべてを変えることを望んでいます。

彼は官僚機構、そして最終的には日本社会全体のデジタル化を新政権の最優先事項として設定し、そのアイデアを実行に移すための新しいデジタル機関の設立を目指しています。

 

河野太郎行政改革担当特命大臣は、ファックスを廃止し、紙の証跡を切り取り、署名の代わりに公式文書に必要な個人印鑑(ハンコ)を打ち砕くという新しいキャンペーンを始めています。

コロナウイルスの危機は新しいキャンペーンの主な動機ではなかったかもしれませんが、それは改革の緊急の必要性を強調し、この国の骨化した幾つかの長年の労働慣行の変化を促進するきっかけになりました。

東京の印章店で売られていた象牙の印鑑

日本のアナログ文化は、パンデミック時に在宅勤務をする上での大きな障壁であり、ある調査では従業員の60%以上が、印刷物をチェックしたり、文書にハンコを押したりするためだけにオフィスに来なければならないと不満を述べていました。

 

河野氏にとっての第一歩は、銀行口座の開設から雇用契約の締結に至るまで、人の名前が刻み込まれ、さまざまな書類に使用される小さなスタンプであり、何世紀にも渡って受け継がれてきた「ハンコの文化」に戦いを挑むことです。

「正直なところ、実際に紙を印刷してファックスする必要のある行政手続きはあまりないと思う」と河野氏は先月の記者会見で語りました。

「なぜ紙を印刷する必要があるのですか? 多くの場合、それは単にハンコが必要なためです」と彼は続けました。

「したがって、その文化を止めることができれば、当然、次のステップにつながります。そこでは印刷物やファックスは必要ありません」

 

4月下旬、経団連の中西宏明会長は、電子署名の導入を主張しました。

「ハンコはナンセンスです。それらは芸術作品としてのみ尊重されるべきです」

 

日本総合研究所の調査によると、中央政府が関与する55,000の行政手続きのうち、完全にオンラインで完了できるのは約4,000、つまり7.5%にすぎません。

河野氏の事務所は、ハンコを必要とする15,000の手続きをすでに特定しており、それらの99%以上を排除することを目指しています。

しかし、彼はすでにハンコメーカーや自由民主党議員からの反対に直面しており、政府の行動を「乱暴で過度だ」と呼ぶ請願は既に二階俊博幹事長の支持を得ています。

 

ファックスを簡単に削除することが難しいのには訳があります。

大企業ではなく中小企業が依然として日本経済を支えています。

多くの人はまだ注文をファックスで送ることを求めているのです。

 

テキサスA&M大学の教授でファックスの歴史の著者でもあるジョナサン・クーパースミスは、次のように述べています。

「日本でそれがまだ存在する理由の1つは、コンピューターを実際に使用したくない古い世代がいることと、コンピューターを採用したことがなく、また使用する必要もなかった多くの中小企業があることです」

 

政府の調査によると、全世帯の3分の1がまだファックス機を所有しています。

クーパースミス氏は、日本政府がその目的を完全に達成するには、古い世代が引退するまで待たなければならないかもしれないと述べています。

 

しかし、元経済同友会会長の小林喜光氏は、国を変えるには大きな外圧が必要になる場合が多く、パンデミックによってもたらされた機会を無駄にすべきではないと述べました。

「それが日本に与えた否定的な損害は、今度は非常に強力な加速器として役立つでしょう」と彼は記者会見で述べています。

「このチャンスを逃すと、もう次の機会は訪れないかもしれません」

 

 

以下の記事を参照しました。
Japan wants to shred its paper habit. Could it finally leave the fax behind?

The Washington Post

私も高校を卒業して進学し、一人暮らしを始めた時、母に印鑑をプレゼントされた事があったのですが、なんとなく大人になったような気がして嬉しかったことを覚えています。

印鑑を求められたときに面倒だなと思うこともあるのですが、様式美というかなんというか、印鑑が無くなった世界を想像すると、なにやら物足りなさと納まりの悪さを感じてしまいます。

私も古いタイプの人間なのでしょうか?

 

管理者 黒岩留衣

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