コロナウイルス感染が復活する中、完全な封鎖に立ち戻る数少ない国の1つとしてイスラエルがあります。
イスラエル当局は、二度目に国を凍結することが、1回目よりもさらに困難であることを学んでいます。
イスラエルの苦い経験は、世界中でパンデミックの頑強な侵入を食い止めようとしている他の政府に教訓を与えるかもしれません。
イスラエルの900万人の住民は今年の春、ほぼ二ヶ月に渡る外出禁止令を遵守しました。
そして秋のロックダウン・パート2は、パート1よりはるかに涙に濡れやすく、より論争の的になっていることが証明されました。
制限が必要であること自体を疑っており、それよりなにより生計を立てるために必死であり、政治家が自分たちに課せられた規則を無視しているという報告に憤慨してやまない落ち着きのない大衆は、9月25日の第二回ロックダウン(注1)が始まって以来、自分自身を追い込む気力を失っているように見えます。
コロナウイルスによる封鎖は、ウクライナとの国境付近で正統派ユダヤ人巡礼者を座礁させました。
イスラエルの正統派の宗教集団では、シナゴーグ、結婚式、葬儀での集会に対する規則を公然と無視してきました。
職場や学校が閉鎖されると、公園は家族や運動する人たちで溢れました。
ソーシャルメディアは、家から1,000メートル以内という外出制限を吹き飛ばすあらゆる種類の市民のエピソードで溢れています。
水曜日、警察が違法な結婚式から祝福客を解散させるビデオの1つが広く共有され、視聴されました。
警察は、結婚披露宴のメンバーがボトルを投げつけたときに、1人の警官が軽傷を負ったと発表しました。
「春の最初の封鎖中には、団結してこのパンデミックに取り組むことに集中している非常にたくさんの人々を見ることができました」とイスラエルの地方警察の署長シーガル・アルシェイクは言いました。
「しかし今回は、人々は自分自身の要求についてもっと心配しています。地域の精神は地に堕ちました」
世論調査によると、政府のパンデミック対応への信頼は崩壊しています。
イスラエル公衆衛生医師協会のハガイ・レヴィン会長は「人々はさらに信頼を失い、将来的には彼らが慎重な対応をすることはないだろう」と述べました。
「公衆の居ない公衆衛生など、ありえません」
パンデミックによる経済破綻によって苦境に追い込まれた小売業者は、家庭用品やおもちゃを店の正面玄関に並べたために約1,500ドルの罰金を科せられ、それによって学習し、ゲリラ商売に転向しました。
人気のあるエルサレムの商店街では、ドライクリーニング店、金物店、フラワーショップが開店し、イスラエルの通常の営業日である日曜日は、封鎖令が出ているにもかかわらずドアが開いています。
「警察官の姿が見えない限り店は開いています。彼らの姿がちらりとでも見えた場合は、すぐに店を閉じています」と花屋のオーナーであるベニー(本人の希望により名前だけ)は語りました。
他の場所では、ドアは閉まっているがオーナーが店の中に居るのが見えるという陰の商売が展開されていました。
この国で最も想像力豊かなアクセサリーのマーケットプレイスとして知られるホーセンで宝石店を営むジーヴァ・ミズラヒムは、事務処理をしているときに2人の顧客を受け入れたところです。
「私がここにいて、彼らがドアをノックした場合、私はドアを開けます」と彼女は言いました。
彼女はコロナウイルスの制限に違反したくありませんが、封鎖が始まってからビジネスは90%も減少したと言います。
「こうでもしなければ、どれだけ長く持ちこたえることができるかわかりません」
テルアビブにあるフラワーショップは、ハーブ植物を「生鮮食品」と位置づけ、許可された例外を主張することで営業を続けています。
地元新聞の報道によると、少なくとも1つの衣料品店が数箱の果物を衣料品棚の中に並べて売りに出しました。
木曜日、小売店オーナーのグループはテルアビブ通りで、古タイヤや売れ残りの在庫に火をつけて燃やし、今年の上半期だけで37,000件以上の企業が倒産した破滅的な経済崩壊の中での強制閉鎖に抗議しました。
フェイスブックを介して緩やかに組織されている何千もの小さな店が、先週の日曜日に大規模な反乱を起こし、彼らの店の扉を開けました。
今週の日曜日、全国の小売チェーンはそれらに参加する計画を発表しました。
小売・ファッション・カフェチェーン協会によると、総計6,000を超える店舗が規制に違反するだろうと予想されています。
The Washington Post
注1)ロックダウン自体は9月18日から始まっていたが、感染は止むどころか勢いを増すばかりであったため、25日から更なる追加措置が発表された。