火曜日に発表された新しい国防総省の報告によると、中国は次の10年間に核兵器の核弾頭数を少なくとも2倍にすることを試みており、その軍事力は一連の主要分野ですでに米国と同等かそれを上回っています。
報告は、中国が造船、弾道ミサイル、巡航ミサイルの開発、統合防空システムなどの分野で大きな進歩を遂げたことを示唆しています。
中国の軍事力を詳述する報告書は、南シナ海での中国の軍事活動や台湾への米国の支援など、さまざまな問題についてワシントンと北京の間で緊張が高まっている最中で提出されました。
「今後10年間で、中国の核弾頭の保有数(現時点では200発代の前半と推定されています)は、中国が核戦力を拡張および近代化するにつれて、その総数が『少なくとも2倍』にはなると予測される」と報告書は述べています。
特に「米国を脅かす可能性のある中国の陸上配備型大陸間弾道ミサイルは、今後5年間でおよそ200発に成長すると予想されている」と警告しています。
トランプ政権は長い間、中国がロシアとの核兵器管理協議に参加することを求めてきましたが、これは中国政府が抵抗していることです。
また、中国の核弾頭の数は急速に増加していますが、その全体的な保有数は依然としてロシアと米国のそれよりも少ないままです。
新しいSTART条約により、ロシアと米国は、配備された大陸間弾道ミサイル、潜水艦発射式弾道ミサイル、および核兵器用に装備された重爆撃機の核弾頭を約1,550発に制限します。
報告書はまた「中国は、造船、地上配備型弾道ミサイルおよび巡航ミサイル、統合防空システムを含むいくつかの軍事的近代化領域で、すでに米国と同等か、またはそれを超えている」とも述べています。
また、中国は「世界最大の海軍力」を所有しており、約130隻の主要水上戦闘艦を含む約350隻の艦船と潜水艦を所有していると報告されています。
さらに「1250基を超える射程500から5500キロの中距離弾道ミサイル(GLBM)と巡航ミサイル(GLCM)を持っている」と報告書は述べ、2019年に中国が「テストと訓練のために発射した弾道ミサイルの総数は、世界の他の地域を合わせた数よりも多かった」と付け加えました。
報告書は、中国が軍事費を「中国の経済成長を超える速度」で押し上げ続けており、中国の国防支出は、この地域の他の国々のそれを上回ることを可能にしていると指摘しています。
中国の公式の国防予算は、米国の予算である約6,850億ドルに対して、2019年には1,740億ドルでした。
しかし、国防総省の報告によると、中国で発表された軍事予算は、研究開発費や外国兵器調達費を含む「いくつかの主要な支出カテゴリ」を省いていると述べており、「中国の実際の軍事関連支出は公式に述べられているよりもはるかに高く、2,000億ドルを超える可能性がある」と述べています。
比較すると、2019年の日本の防衛予算は約540億ドル、韓国の防衛予算は約400億ドル、台湾の防衛予算は109億ドルでした。
米国の軍事計画立案者にとって特に懸念されるのは、台湾が正式な独立を求めた場合に台湾を侵略できるようにするために、中国はその勢力を近代化しようと努めていると言うことです。
過去の国防総省の報告にもあるように、今年も「中国が台湾への侵略を開始するという課題を克服することに更に一歩踏み出した」と説明しており、一方で台湾政府も攻撃を防ぐために軍事姿勢を改善しようとしていることについても指摘しました。
中国軍は最近、台湾海峡に戦闘機を飛ばしました。
これは米国保健福祉省のアレックス・アザール長官が台湾を訪問したまさにそのタイミングです。
国防総省の報告はまた、中国は『ミャンマー、タイ、シンガポール、インドネシア、パキスタン、スリランカ、アラブ首長国連邦、ケニア、セイシェル、タンザニア、アンゴラ、タジキスタン』の各国に軍事物流施設の拠点を置くことを「試行している」と述べています。
中国とカンボジアは、中国海軍にカンボジアの海軍基地へのアクセスを提供するための合意に署名したことを公式には否定したままです。
(参照:CNN politics)
私は交戦的な性格をしていませんが、一方でマントラを唱えさえすれば中国のミサイルが日本から逸れてくれるとも思っていません。
中国の時代錯誤的な拡張政策に対抗するには、西側諸国の強い団結が必要不可欠になると共に、中国という国がどう言う国であるのか、客観的な視点から理解する必要があります。
日本のメディアはそうした部分が幾らか欠けているように思えます。