ウォルト・ディズニーの新作「ムーラン」が政治的反発や芳しくない前評価を退け、中国で好調な滑り出しを見せました。
概算速報によると、世界2位の映画市場である中国での先週末の興行収入は2320万ドル(約24億6000万円)に達し、興収ランキング1位を記録したとのことです。
これは、中国の映画ファンを取り込むことを目的に2億ドルの巨費を投じてムーランを制作したディズニーにとっては朗報であると言えます。
中国にはディズニーのテーマパークが2つあり、中国はディズニーがブランドを強化するうえで極めて重要な市場とみなされています。
ディズニーは、ムーランの撮影の一部を行った新彊地域の中国当局にクレジットで謝意を示したことに対し、人権活動家や米国の政治家から批判を浴びる中で週末を迎えました。
これらのグループは、中国政府が同地域で多数のイスラム系少数民族の人権を侵害していると非難しています。
ソーシャルメディアなどでムーランのボイコットを呼びかける声が広がる中、マルコ・ルビオ上院議員(共和党、フロリダ州)率いる米国議員団は先ごろ、ディズニーのボブ・チャペック最高経営責任者(CEO)に書簡を送り、なぜ撮影地の1つに新疆地域を選んだのか説明を求めています。
WSJ