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着々と発言力を増す台湾、これに苛立つ中国

by 黒岩留衣
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世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大には、どこの国も苦慮しているのが実情でしょうが、こうした国々の中でも比較的上手に感染を封じ込めた国があります。

 

その一つが台湾であり、台湾はそれ故に国際社会から注目を浴びつつあります。

そんな台湾の発言力の強化を快く思わないのが中国です。

ですが、現時点の状況は中国にとってお世辞にも心地よいとは言えない状況になっているようです。

 

今回は国際社会に自国をアピールするための台湾の取り組みと中国の反応についてのレポートです。

 

中国で新型コロナウイルスの新たな感染者数が減少した反面、ここ数か月で海外は急増したため、中国のメディアは他国の政府がウイルスの拡散を阻止できなかったこと、特に米国や他の西側の民主主義国家は感染拡大の阻止に失敗した事を殊更に強調する一方、北京がウイルスを倒すことに成功したと政治宣伝を繰り返している。

 

中国国内では、パンデミックへの取り組みに関して、その権威主義的政治システムは自由民主主義のそれより優れていたとも主張している。

中国国営放送のCCTVは、発生を克服する上での「最大の利点」として「中国共産党の確固たるリーダーシップこそが、中国が流行を打ち負かす最も重要な理由である」と述べた。

 

ところが、中国にとっては不愉快極まりない事に、台湾の迅速で、且つ透明な対応は、民主主義であっても、パンデミックの抑制に十分に対処できる事を示す好例として存在している。

台湾はまた、中国は勿論、他の多くの国での対応を特徴づけるような厳格な都市封鎖の類いさえ回避してみせている。

 

さらに、中国政府は発生の初期の取り扱いについて国際的な批判に直面している。

当局は、ウイルスの警報を鳴らそうとした医療従事者を強引に沈黙させ、発生の深刻さを軽視し、重要な初期段階での人から人への感染の報告を遅らせたとして非難を浴びている。

中国は外交使節などを通じて、そのようなイメージを擁護しようと試みた。

しかし、一部の外交官らがツイッターなどで採用している戦闘的な口調は、逆に緊張と批判を一層煽ってしまう結果となった。

 

中国が個人用保護具(PPE)やその他の医療用品を寄付して諸外国を支援するかのように動いたとき、いわゆる「救世主外交」の背後にある政治的動機に関して、一方で疑問も提起された。

欧州連合の外交政策責任者であるジョセップ・ボレルは、中国の「地政学的要素」について警告を発し、ヨーロッパは「寛大さの政治」による影響力の排除を認識しなければならないと述べた。

 

また、民間業者からの中国の医療用品の相次ぐ欠陥の事例も否定的なメッセージを構成した。

3月、オランダは中国のメーカーから購入した600,000枚の「欠陥のある」フェイスマスクをリコール、スペインにも同様の問題が発生し、中国から購入したテストキットの精度が低いことが判明した。

中国は、これら医薬品の品質に関する懸念をいたずらに「政治問題化」しないように各国に要請する事になった。

 

 

一方で台湾はこうした批判を浴びていない。

 

「台湾がお手伝いを致します」という国家スローガンを掲げた台北の取り組みは、多くの諸外国で、少なくとも北京よりずっと好意的に受け入れられている。

メイド・イン「台湾」と明記されたフェイスマスクは、台湾の旗を構成する3つの色に彩られたパッケージに収められ、米国やヨーロッパ諸国、15の公式外交国に届けられるや、各国から感謝の言葉が贈られた。

欧州委員会のウルスラ・フォン・デル・レイエン委員長もまた、ヨーロッパは台湾の「連帯の姿勢」を高く評価していると述べ、感謝の意を示した。

 

中国に対する度重なる辛辣な批判により、中国メディアから「人類の敵」との異名を奉られたマイク・ポンペイオ米国務長官は、「まさかの友こそ真の友」との慣用句を引用して、台湾を「友」と呼ぶ事を憚らなかった。

彼は、台湾の「開放性と寛大さ」は「世界のお手本」であるとまで語った。

 

こうした動きは、本来ならば北京の対岸に立つ事を躊躇したであろう日本、カナダ、ニュージーランドなどの国々の背中を押し、「台湾をWHOの総会に参加させるべき」と声を上げる勇気を与えた。

 

勿論、各国のこうした動きは中国の神経を逆撫でするものである。

 

中国外務省のツァオ・リージャン報道官は、ニュージーランドを名指しで非難し、「台湾に関する誤った発言を直ちに停止せよ。さもなくば、我々の二国間関係の損傷は避けられないだろう」と警告した。

 

北京は、台北がWHAWHOの年次総会)に復帰する試みを「政治的陰謀」と呼んで神経を尖らせているいる。

https://edition.cnn.com/2020/05/15/asia/china-taiwan-coronavirus-ties-intl-hnk/index.html

 

私には台湾のWHO参画のどこらへんが「政治的陰謀」なのかさっぱり分かりません。

自分たちでコロナを政治問題化するなと言っておきながら、中国こそが最大限政治問題化してる様は笑うところでしょうか?

もしかして中国はコロナ禍に沈む世界に笑いを提供しているつもりなのでしょうか?

 

余談ですが、中国はアメリカのトランプ大統領やポンペイオ長官らが、新型コロナウイルスを「武漢ウイルス」と呼称することに激しく反発しています。

ところが、台湾は平然と「武漢ウイルス」と公式呼称しているのです。

これに対して中国は特に反応していません。

 

なぜでしょう?

 

答えは台湾がWHOから締め出されているからです。

最初からWHOに参加させてもらえていないのだから、WHOが定めた呼称ルールに従う理由はない、というわけです。

そして台湾を国際機関に参加させたくない中国は、それ故に沈黙を強いられているという皮肉な構図になっています。

 

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