ハリケーン・ローラの猛烈な暴風は、ルイジアナ州の一部を襲った高潮よりも、より甚大な被害をもたらしました。
嵐により、ルイジアナ州では6人が死亡しました。
そのうち4人は倒木による死者です。
ローラは木曜日の早朝、テキサス州との州境近くでカテゴリ4の嵐として上陸し、数十万世帯を停電に陥れ、屋根を引きちぎりました。
現在ローラは熱帯性暴風雨に格下げされ、アーカンソー州リトルロックの南約35マイルにあります。
しかし、午前1時ごろに時速150マイルの持続する暴風(およそ風力67m/秒)で上陸し、ルイジアナ州南部のコミュニティを何マイルにも渡って破壊しました。
風害の報告は広範囲に及んでいますが、一部のコミュニティは高潮にも悩まされています。
米沿岸警備隊の空撮ビデオは、海岸沿いのキャメロンでの洪水を確認しました。
「被害は大きい。人々はこの辺りで多くの助けを必要とするだろう」とレイクチャールズでの試練を生き延びたポール・ハード氏は語りました。
CNNの気象学者によると、時速120マイルを超える突風(およそ風力54m/秒)が、この地域に約1時間にわたって断続的に吹き荒れたとのことです。
ルイジアナ州のジョン・ベル・エドワーズ知事は「現在、暴風による構造的損害のほうが高潮よりも大きいようだ」と述べました。
レイクチャールズを含むコミュニティには、瓦礫が散乱しています。
都市全体で、屋根と壁が損傷し、木が折れ、ねじれ、壊れています。
鋼の柱と街灯柱は曲がっています。
道路標識は地面から引き抜かれています。
ハリケーン・ローラはレイクチャールズの水道の大部分をノックアウトしました。
「私たちはいくつかの工場に水を届けていますが、都市全体にサービスを提供するには十分ではありません。水圧は1桁です」と市の管理者であるジョン・カードーン氏は述べています。
PowerOutages.us(米国全体の停電を追跡、記録、集約するために作成されたプロジェクト:翻訳者注)によると、木曜日の夜、テキサス州とルイジアナ州の84万3千世帯以上が停電していました。
「私たちは途方もない量の被害を受けました」とエドワーズ知事は言いましたが、それは「私たちが考えた最悪の壊滅的な被害」ではなかったようだとも語りました。
ローラが北東に進むにつれ「洪水の降雨と熱帯の強風」がアーカンソー州の一部にも広がっていったと国立ハリケーンセンターは言いました。
アーカンソー州の知事エイサ・ハッチンソンは住民に「天候に注意を払う」ように要請しました。
ハッチンソン知事によると、アーカンソー州は、国家警備隊の協力を得て捜索救急隊を配備済みだそうです。
「彼らはアーカンソー州南部にいて、行く準備ができている」とハチンソン知事は記者会見で述べました。
木曜日の朝、レイクチャールズでは地域の化学物質を扱う工場で火災が発生し、大きな煙が空に昇っていました。
州警察によると、工場長は塩素漏れを封じ込めようとしていたとのことです。
火災の原因についての詳細は不明でした。
施設を所有するKIKカスタムプロダクト社は、嵐が襲来する前に「工場閉鎖手順」に従い避難していた専門家チームを再び工場に送ると発表しました。
「現時点では、すべての従業員が安全であることが確認されています」と同社は声明で述べました。
エドワーズ知事は「この状況を制御するために、できる限りのことを行っている」と述べました。
エドワーズ知事によると、1500人以上の捜索救急隊員、さらに400隻のボートと数台の高水車両(巨大なタイヤと高い地上高を備えた大型特殊トラック:主に災害救助用に州軍が所有していたと思われます:翻訳者注)が最悪の被害を受けた場所に向かったと言います。
ルイジアナ州の死者には、樹木が倒れた後に亡くなった4人が含まれています。
ヴァーノン教区の14歳の少女、ジャクソン教区の51歳の男性、アカディア教区の60歳の男性、さらにアレン教区に住む64歳の男性です。
2人がカルカシュー教区で亡くなりました。
24歳の男性ともう1人の男性で、彼の年齢は州保健局からまだ明らかにされていません。
米国陸軍退役中将のラッセル・オノア氏は被害にあった居住者の運命を懸念しています。
彼は、2005年にニューオーリンズに壊滅的な被害をもたらしたハリケーン・カトリーナへの共同軍事対応を指揮し、その数週間後に襲来したハリケーン・リタへの対応を支援した人物です。
ハリケーン・ローラはハリケーン・リタと同じ場所を再び襲撃しました。
「私はキャメロン郡の多くがかなり引き裂かれているのではないかと懸念しています」
「特にハリケーン・リタ以降に再建途上だった地区はなおさらです」
オノア氏は、海岸から離れた場所に住む多くの人が、自宅でローラに立ち向かうことを選択したのではないかと懸念していると語りました。
「レイクチャールズでは、多くの人が怪我をする可能性があります」
「ハリケーン・リタ以降、多くの人々が未だにトレーラーハウスに住んでいますが、私はただ恐れるだけです」
「キャメロン郡当局は完全に人々を避難させるためにカルカシューとレイクチャールズで大きな努力を払いました」
「私は、彼らが無事に避難したことを願っています。それが私の最大の懸念です」
(参照:CNN)
トランプ大統領は木曜日の連邦緊急事態管理局での演説で、ハリケーン・ローラによる被害を調査するために「土曜日または日曜日」に現場に向かうと発表しました。
彼はハリケーンは非常に大型で強力であったものの、予想よりも早く通り過ぎてくれたのは少しだけ幸運だったと述べています。
被害を受けた方々には心よりお見舞いを申し上げますが、私もこの程度で済んだのは幸運だったと思います。