日本のコロナウイルスワクチン接種計画は混乱状態にあります。
ですが、それは主に自傷行為によるものだと言わなければなりません。
予防接種は、夏までに人々の生活が正常に戻り始める可能性があるという希望に満ちた予測を覆しています。
感染症の第3の波が制御される前でさえ、多くの健康専門家は、この夏のオリンピックに先立って、新たなる感染急増を予測しています。
日本政府は、最悪のパンデミックを封じ込めることに成功したことを誇りに思ってきました。
しかし、医療専門家は別の話をしています。
その瞬間・瞬間に即座に対応できなかったことや、動きの遅い政府と官僚が、動きの速いパンデミックに適応するのに苦労しているという現実です。
他の多くの裕福な国々がワクチン接種を加速し、拡大するために全力を傾けている一方で、それは衝撃的なコントラストを鮮やかに描きます。
日本政府の展開が非常に遅いことも、問題を抱えた菅義偉首相への支持を弱体化させ、あるいは日本の景気回復を遅らせる可能性さえあります。
神戸大学の感染症専門家である岩田健太郎氏は「いわゆる第4の波は必ず来るとほぼ確信している」と語っています。
オックスフォード・アストラゼネカとモデルナによって開発されたワクチンは、日本での使用がまだ承認されてはおらず、ファイザーからのわずかなデリバリーに依存している状態です。
日本でのワクチン接種キャンペーンから2週間後、ワクチンの単回接種を受けた医療従事者は約4万人に過ぎません。
当初は来月にも開始予定だった65歳以上の高齢者へのワクチン接種は、少なくとも5月までは、意味のあることではありません。
今年の半ばまでに、あるいは7月のオリンピックの開会式に間に合うように、国が全人口をカバーするのに十分なワクチンの線量を確保するであろうという自信に満ちた予測は、医療従事者と高齢者が、少なくともその頃までにはワクチン接種されるかもしれないという漠然とした希望に道を譲ったのです。
慶應義塾大学の学者たちは先週、ワクチンに対してある程度の耐性があると考えられている変異体が日本で発生した可能性があると述べました。
同時に、政府の接触追跡の取り組みはすでに圧倒されています。
一方、国民は制限の下で非常に疲れ果てており、政府は新たな種類の封鎖を課すことを望んでいません。
金曜日に、菅首相は首都圏での非常事態をさらに2週間延長しました。
この制限は、レストランが午後8時に閉店するように求められることを意味します。
しかし、東京の有名な地下鉄の電車はラッシュアワーには満員で、スポーツイベントはまだ一部のファンを受け入れています。
マスクの普及は、ここでのパンデミックの影響を和らげるのに役立っています。
それでも、日本経済は昨年4.8%縮小し、特に若い女性の間で自殺が急増しています。
岩田氏は、今月末の壮歓迎会シーズンや桜のシーズンに間に合うように、非常事態宣言が緩和されるのではないかと懸念しています。
安倍晋三前首相が、ファイザーから1億2000万回、アストラゼネカから同量、モデナから5000万回の投与を約束したことを発表した昨年の夏とはかけ離れています。
安倍氏は約束しすぎていたのです。
実際、ファイザーは年央の締め切りに確約をしていませんでした。
実際に契約を交渉する時が来たとき、ファイザーは納期を年末まで延期しました。
一方、厚生労働省は、ワクチン供給者に日本国内での臨床試験の実施を要求することで、ワクチン供給の道に障壁を設けました。
専門家によると、ワクチンごとに約160〜200人を対象としたこれらの試験は、科学的にはほとんど意味がないほどに小規模ですが、確実に承認プロセスは遅くなっています。
日本政府は、懐疑的な国民にワクチンの安全性について説得する必要があるため、慎重に進めていると述べており、日本の多くの人々はワクチン接種を急いでいません。
日本政府は、過去数十年間に起こったワクチンの恐怖の故に、その殻の中に閉じこもったのかもしれません。
ワクチンの安全性を擁護する代わりに、起こりうる副作用について非難されたくないと判断し、個人にワクチン接種するかどうかの決定を委ねました。
責任を取ることへの忌避と抵抗は日本のワクチン産業にノックオン効果をもたらしました。
世界保健機関によると、世界最大の製薬産業国の1つであるにもかかわらず、世界中で臨床試験が行われている計76のワクチン開発のうち、わずかに1つだけが日本の製薬企業からのものです。
「これは通常の日常的な官僚的プロセスではありません。これは国家安全保障問題です」と渋谷氏は述べています。
「これは危機の時代にあって、日本に真のリーダーシップが欠如していることを示しているものです」
「私は官僚を非難することはできません。これは本当に政治的リーダーシップの欠如であり、これに取り組むビジョンの不在なのです」
ワクチンの安全性について人々を安心させるために、国内および米国、英国、フランスに拠点を置く日本の医師は、コロナウイルスワクチンについて人々を教育し、警戒すべき噂に対抗するために、人気のあるライン・メッセージングサービスでチャットボットを立ち上げました。
白衣を着たフレンドリーな漫画の犬のマスコットに代表されるこのサービスには、すでに57,000人がアクセスしており、その70%は女性です。
しかし、医療専門家には別の不安が浮上しています。
過重負担の医療従事者は、感染症の新たな急増も治療するため、集団予防接種プログラムを実施する必要があります。
日本医師会の中川俊男会長は先月、記者団に対し「第四波のなかで、地域を超えて住民に予防接種を行うことは非常に難しいだろう」と語りました。
「それは医療現場に大きな混乱を引き起こすでしょう」
「私はそれを懸念しています」
The Washington Post:3月8日
原題:With vaccine program in disarray, Japan faces new battle to contain variants