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世界に拡大する、もう一つの病

by 黒岩留衣
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最近、よくアフター・コロナという言葉を聞きます。

世界は決して、コロナウイルス が感染拡大する前の状態には戻らないという意味です。

 

「そんなことはないだろう。来年にはワクチンだってできているに違いない」

「ワクチンが出来れば、パンデミックは収束していくはずだ」と思うかもしれませんが、実際はワクチンではどうにも治せない病も拡大しているようです。

 

BBCのレポートです。

テキサス州オースティンに住んでいるトレーシー・ウェン・リュウは今まで自分が「アメリカ人ではない」ことを意識したことはなかったという。

彼女は「正直に言えば、自分はそれほど目立つ存在だと思ったことはない」と言った。

だが、彼女の生活は今年になって急展開する。

 

劉さんは、アメリカで約10万人が亡くなったパンデミックの発生により、アメリカに住むアジア人であることは、差別や暴力のターゲットになり得ると感じている。

全米のほとんどの州でアジア人に対する謂れのない差別・暴力・虐待が続々と報告されているからだ。

 

「私が5年前に最初にここに来たとき、私の目標はできるだけ早くアメリカの文化に適応することでした」と劉さんは語る。

「コロナウイルスのパンデミックは、私がアメリカ人ではなく、アジア人であり、私は決してこの国の一員になることができないことを悟らせました。」

 

彼女は自身の身を守るために生まれて初めて銃を買ったという。

「これを使わなければならない日が永遠にこないことを望みます。それは想像したくもありません」

 

ニューヨーク在住のキンバリー・ハは、犬を連れて散歩中だった老婦人から、いきなり「出て行け、中国人。国へ帰れ」と言われたと証言している。

 

ウォルト・ディズニーの映画ムーランのポスターが毀損されている

中国人とアメリカ人のハーフであるマディソン・フリマーはロサンゼルスのスーパーマーケットで買い物中の中国人の老夫婦が、白人の女性から「お前たちがこの国を台無しにした」と怒鳴られ、いきなり水をかけられている現場に遭遇したそうである。

彼女は中国語が話せたので、あわてて両者の間に入って通訳したという。

 

その女性は中国人の老夫婦がレジを待っている時、再び彼らに近づき、消毒液と思われる液体を彼らの頭にスプレーして「全部、お前たちのせいだ、この汚らしい中国人ども」と罵ったそうである。

フリマーさんは、このままでは危険だと判断し、老夫婦を駐車場までエスコートし「急いでここから立ち去るように」と指示して、彼女自身も自分の車で逃げるように立ち去ったという。

 

 

更には、もっと悲惨な目に遭遇した人たちもいる。

カリフォルニア州では、アジア人の年配の男性が鉄の棒で攻撃され、10代の若者は殴る蹴るの身体的暴行を受けて病院に運ばれた。

この若者の無残に腫れ上がった顔はSNSでアップされ、大きな反響を呼んだが、寄せられたコメントは決して彼に同情的なものだけではなかった。

 

テキサス州では、2歳と6歳を含むアジア人の家族がスーパーマーケットでいきなり刺されるという事件まで発生している。

FBIによれば容疑者は、この家族が中国人だと思い込んだと証言したという。

実際は彼らはビルマ人の家族だった。

 

参照:BBC

 

こうした傾向は世界にも広がっています。

国際人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによれば…

 

オーストラリアでは2人の女性が複数の中国人留学生を襲撃する事件が発生し、パンデミックの初期の対応を巡って外交関係が悪化していた中国当局が、この事件を根拠の一つとして自国民にオーストラリアへの渡航を自粛するように呼びかけるという一幕があった。

ザンビアの首都ルサカでは中国資本の工場で働く従業員たちが、この工場の3人の中国人幹部を惨殺するという事件も報道されている。

 

このほか、英国・フランス・スペイン・ドイツ・ギリシャなどからも同様のヘイトクライムの報告が寄せられている。

 

参照:ヒューマン・ライツ・ウォッチ

 

人の心というものは、こうも簡単に壊れるものなんでしょうね。

コロナウイルスの脅威は、人体だけではなく、社会そのものまで蝕んでいくようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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