製薬会社のジョンソン・エンド・ジョンソンは月曜日、ボランティアの1人に原因不明の病気があったため、実験的コロナウイルスワクチンの第三フェーズ臨床試験を一時停止したと発表しました。
同社は声明のなかで、「ガイドラインに従い、参加者の病気は独立したデータ安全監視委員会(DSMB)と社内の臨床医師によって評価されます」と述べました。
ジョンソン&ジョンソンのヤンセン・ワクチン開発部門がワクチンを開発しています。
同社は原因不明の病気が何であるかについては述べていませんが、臨床試験の最も重要なポイントの1つは、ワクチンが危険な副作用を引き起こすかどうかを調べることです。
医師らが今回の病気がワクチンに関連している可能性があるかどうか、または偶然であるかどうかを確認している間、臨床試験は停止されます。
「ジョンソン・エンド・ジョンソン傘下のヤンセン製薬会社が実施するすべての臨床試験には、事前に合意されたガイドラインがあります」
「ワクチンに関連する可能性のある予期しない重篤な有害事象(SAE)が報告されているため、我々はそうしたガイドラインに基づき、治験を再開するべきかどうかを決定する前に、すべての医療情報をあまねく開示し、これを注意深く検討する必要があります」と同社は声明で述べています。
重篤な有害事象は臨床試験では珍しくはなく、多数の参加者が関与する試験では重篤な有害事象の数がある程度は増加すると予想されます。
ブラウン大学公衆衛生学部の学部長であるアシシュ・ジャー博士は、このような一時停止は直ちに問題になるわけではないと同意しました。
「ジョンソン・エンド・ジョンソンの試験は、私が知っている限り最大のワクチン臨床試験であり、その総数は60,000人に上ります」とジャー博士は述べました。
「その臨床試験の過程の中で、複数回の一時停止は十分に予測されます」
これは、米国で一時停止される2番目の第三フェーズ・コロナウイルスワクチンの臨床試験です。
アストラゼネカのワクチン試験は、英国のボランティアの神経学的合併症のために先月一時停止されました。
臨床試験はその後、再開されましたが、米国食品医薬品局が調査している間、米国では一時停止されたままです。
「我々はワクチンが安全であることを望んでいますが、ガイドラインに準拠して安全プロセスを実行させる必要があり、しばらく時間がかかるでしょう」とジャー博士は述べています。
「私個人の感想ですが、企業が責任を持って行動し、必要なときに治験を一時停止していることは、むしろ心強いことです」と彼は付け加えました。
CNN